東尋坊を忘れていた!

七尾に向かう日の午前中、東尋坊に寄り道して来たのを忘れていた。途中には永平寺もあるが、今回はあまり興味が持てずに素通り。約25mの垂直の崖がある東尋坊といえば、私には自殺の名所というイメージしかないが、周辺の観光客目当ての商店街も相当寂しいことになっていてその印象を後押しする。

とはいえ観光地としては安山岩の柱状節理でこれほどの規模を持つものは世界に3ヶ所だけで、国の天然記念物および名勝に指定されているとは現地で知った。当日は風が強く東尋坊に来ると海からの強風が舞い転びそうになる。足腰の弱い年寄りは崖っぷちに寄ると飛ばされてしまうんじゃないかと不安になるほどだった。

行くまではあまり期待も興味も薄かったけど、流石に現場に来ると名勝ならでは迫力に圧倒された。怖いもの見たさというのか、ついつい崖から海面を覗きたくもなる。自殺の名所のイメージから、富士の樹海のようにもっとおどろおどろしい雰囲気だと思っていたが、帰りの車に乗るまでそんなことは忘れるほどだった。

東尋坊をでて永平寺町を抜ける途中、「コージーコーヒー」というコーヒー専門店を見つけた。7時からオープンしているらしいけど、ご主人のこだわりなのだろう。数十種類の直焙煎コーヒーだけの、喫茶店というよりはコーヒー豆のお店。これもご主人のこだわりだろう。
コーヒーはとても美味しくて満足したこともあったのか、私としてはとても珍しいことに自分のお土産を買ってしまった。それがこの小振りのコーヒーカップで、ショップ内に展示されていた越前焼きのいくつかを手にとって見ていたら、ご主人が「それも同じ作家さんのものです」と、今まで手に取っていた焼き物と同じ作家のものと教えてくれた。無意識のうちに同じ作家のものを手にしていたようだ。
焼き物にはもちろん作家さんなどに興味は全然なかったけど、綺麗なブルーというか黒にも見える藍色で大きさも持った感じも気に入ってしまった。旅行の後はこのカップにコーヒーを煎れたり、ビールを注いだり、お酒をついだりして楽しんでいる。帰ってから調べてみると、青ノ木窯の松井勝彦さんという作家さんらしい。いつまでも割らずに使えると良いのだけど。